FMラジオの原稿3

手抜き第三弾です。

現在とは多少手続き的に異なるところがありますが、

概略は同様ですので、

参考になるかもしれません。

供託について

Q 司法書士の仕事の中に「供託に関する手続」

というのがありますが、

供託とは具体的にどんな場合に利用される制度なのですか。

A 供託には弁済供託、担保供託、執行供託などの他、

色々な種類がありますが、

一般的に利用されるのは弁済供託といわれるものです。

今回はこの弁済供託の場合に限って概要を説明をします。

例えば、地代や家賃の値上げを貸し主が請求した場合に、

借り主がその値上げに同意すれば問題はないわけですが、

その値上げがが不当に高いと感じた場合は、

借り主が適正と思う金額を支払えば

契約は解除されないということになっています。

その後、適正な金額が裁判などで明らかになれば、

不足額に利息を付けて支払をすればよいのです。

しかし、貸し主としては自分が主張する金額より少ない

金額の支払いを提示されても受け取らないことがあります。

ここで登場するのが供託です。

地代、家賃を受け取らない貸し主の代わりに供託所に、

借り主が適正と考える金額を供託することができます。

Q なるほど、相手がお金を受け取らない場合に

利用できるのですね。

供託できるのはこのような場合に限られるのでしょうか。

A 相手が分からない場合や、

行方不明の場合等にも利用できます。

以前放送されたことがあると思いますが、

古い抵当権等を消したい場合に、

債権者が名前は分かるが実際問題として

誰なのか分からない場合、

例えば明治時代の抵当権なども

未だに残っているものがありますが、

債権者の住所・氏名は分かっていても、

その相続人を調べることは不可能に近いことがあります。

また、債権者が会社で既に解散してしまっていて

会社の登記簿も見あたらない場合があります。

このようなときも供託所に供託をすることによって、

支払をしたと見なされて、

抵当権を抹消することが出来るわけです。

Q つまり、支払をしたくても支払えないときに

利用できる制度ということですね。

A まあ、そういう場合によく利用されるということで、

もちろんこのような利用方法に限られる

と言うわけではありません。

供託制度のごく一部の例にすぎないと考えて下さい。

Q ところで、先ほどからお話に出でくる

供託所とはどこにあるのでしょうか。

A 法務局のことです。

登記の場合には法務局のことを登記所と呼ぶように、

供託の場合には供託所と呼ばれるわけです。

ただ、すべての法務局が供託を扱っているわけではなく、

埼玉県内では支局と呼ばれる法務局が扱っています。

この近辺では、所沢支局、川越支局、東松山支局

などが供託を取り扱っています。

Q それでは、供託したいときは、

お金を握りしめて法務局へ行けばいいんですね。

A いや、そうゆうわけにはいきません。

供託をするためには法務局に備え付けの専用の

供託申請書に必要事項を記載しなければなりません。

また、様々な書類が必要になることもあります。

実は供託できる場合というのはすべて法律上

供託できるとの規定がある場合しかできないのです。

その法律上の要件を満たしていると法務局で

判断された場合のみ供託をすることが出来ます。

Q なんだかむずかしそうですね。

A 一回やってみればそれほど難しいものではないんですが、

きちんと要件を満たすためには多少の法律知識が

必要となると思います。

お近くの司法書士にご相談なされた方がいいかも知れません。

Q それでは、供託できるとなったら、

いよいよ法務局にお金を支払えばいいわけですね。

A いや、それも違うんです。

一部の法務局では現金を扱っているところもありますが、

通常は供託申請書の正本と保管金払込書を持って、

日本銀行の代理店に行き、お金を払い込み、

供託申請書の正本に払込があったことを記載してもらいます。

これで有効に供託が成立したことになります。

Q なかなか面倒な手続きなのですね。

それでは、この供託されたお金はその後どうなるんでしょうか。

A 通常3通りの場合が考えられます。

1番目は相手方の代わりに法務局がお金を

預かっているのですから、

相手がその金額でいいと納得すれば、

供託金の還付を受けることできます。

2番目は供託した本人が供託を取りやめ、

取り戻しをすることもできます。

また、双方ともそのまま手を着けずに

時効により請求することが出来なくなり、

最終的に国庫に帰属することもあります。

Q 供託の大体の概要は分かりました。

このような制度があること自体あまり

知られていないようですので、

もっと広める必要があるかも知れませんね。

*現在ではオンラインを利用した供託などがあり、

より利用しやすくなっています。

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