費用はおいくら?

これも、何年か前の出来事です。

ある市の土地開発公社から、県立高校の土地の上についている、

抵当権を消してくれないかとの依頼がありました。

何で、うちの事務所のような零細事務所に土地開発公社からの仕事が来るんだろ?

と不思議でしたが、理由がありました。

つまり、いわくつきの事件だった訳です。

すでに何年も前から、問題になっていて、土地から抵当権が消えない限り、

県からのうん億円のお金が入ってこないということらしいです。

資料を見てみると、某司法書士が、その土地の権利関係を調査したことあるようです。

何々、元所有者が4名で、現在ほとんどの人が死亡しており、相続人が・・・・

なんと32名!!!

まぁ、ここまでは時々ある話ですが、その相続人が、石川県、北海道、鹿児島県・・・

全国に散らばっています。

自分が土地をもらえるなら、協力をしてくれる方は多いですが、

抵当権の抹消のために印鑑が必要だとしても、協力が得られるとは限りません。

さて、どうしたものか。

以前、調査した司法書士はこの時点で、無理だと判断したのかも知れません。

その調査からさらに3年ほど経過しており、相続人はもっと増えてるかもしれない・・・

どうしようか?

とりあえず、現在の相続人を全部洗い出そうか?

そして、全員に連絡して、協力を得る・・・無理そうだな

いっそのこと乱暴だけど、全員を被告にして、裁判を起こして、判決による登記をしようか・・・

いろいろ悩みます。

あ、待てよ。登記簿謄本の上の方に押されているスタンプはなんだ?

(現在では登記簿謄本はコンピューター化されており、登記事項証明書と呼ばれ、

スタンプが押されていることはありませんが、当時はまだ、法務局の登記簿をコピーしたものでした)

そこにはこの土地は戦後の農地解放の手続き(通称自作農)で、

所有者に譲渡されたようなことが、書いてあります。

頭の片隅に、「自作農の場合は、担保は全部消されているはずじゃないのか」との記憶がありました。

そこで、資料を引っ張り出して、いろいろ調べた結果、

法務局のミスで残ってしまっているらしいということが判明してきました。

早速、法務局へ行って相談です。

「この忙しいのに、そんなこと調べて、消せというのか」と嫌味を言われながらも、お願いしました。

結論が出たら連絡がもらえることになりましたが、10日たっても連絡がありません

やっぱり駄目なのかなと、諦めかけた頃、手続きが終わりましたと、連絡がありました。

結論だけでも先に連絡してくれればいいのにと、ぶつぶつ言いながらも、

すでに抵当権は消えているという事実に笑みがこぼれます。

土地開発公社に連絡すると、「え、消えたんですか?」と驚いた様子。

なんだ、やっぱり期待していなかったのか・・・

しかし、大変喜ばれ、散々ほめられましたので、悪い気はしません。

「ところで、費用はおいくらですか?」

結局、私がしたことは、法務局に行って相談しただけです。

相続人を調査したり、訴状を書いたりしたわけではありません。

「えっと、通常の抵当権抹消の費用程度で結構ですよ」

今考えると、もっと貰ってもよかったな~?

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