自筆証書遺言

妻も子もない弟が亡くなり、遺言を書いているようだが、

貸金庫に入っているらしく内容が確認できないのだか、

葬儀の費用はどうなるのだろうかという相談がありました。

遺言の内容が葬儀を出した兄に一切の財産を与えないとしても、

兄弟姉妹には遺留分がありませんので、

遺留分の減殺請求はできません。

そこで、葬儀の費用を兄が負担したとして、

その費用を弟の財産から請求できるかどうかの問題です。

法律上では、葬儀の費用についてはお寺や葬儀屋等が

相続財産上に先取特権が成立すること、

相続税の控除の対象になることぐらいの規定しかなく、

慣習に委ねられているのが実情です。

通常は、葬儀費用は香典で賄い、

その不足分は相続財産から支払い、

それでも足りない時は相続債務として

各相続人が法定相続分に従い負担するといわれています。

この事例の場合でも、仮に兄に一切の財産が相続されなかったとしても、

遺言で財産を受けた人との話し合いで、

葬儀費用を負担してもらうことになるでしょう。

財産だけ貰って、葬儀は関係ないと主張することは

道義上、許されないことだと考えられます。

ところで、貸金庫に遺言を入れた場合などは、

通常、自筆証書遺言だと思われますので、

この場合は、家庭裁判所の検認が必要です。

また、封印された遺言は勝手に開けることはできません。

家庭裁判所で相続人等の立会いの下で開封しなければならないとされています。

遺言の形式だけではなく、内容も死後に争いが起きないように

しっかりした遺言書を書く必要があるのですが、

この点が欠けている自筆証書遺言もよく見かけます。

それだけでなく、自筆証書遺言は、推定相続人や受遺者、

遺言執行者などに預けておかないと、

死後に見つからなかったり、破棄されたりする可能性もあります。

この点、検認手続が必要ない、

公証人が確認しているので、内容に問題がない、

証人がいるので遺言の存在自体が明らかなどの理由から、

公正証書遺言をお勧めしています。

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